DataStax Enterprise 5.0.xパッチ・リリースのアップグレード

パッチ(ポイント)リリース間のDataStax Enterprise 5.0のアップグレード手順。

DataStax Enterprise 5.0.3から5.0.11にアップグレードするような、パッチ(ポイント)リリース間でのDataStax Enterprise(DSE)のアップグレードについては、この情報を確認してください。

DSE 5.0の最新バージョンは5.0.11です。

重要: すべての手順を読むようにという推奨事項をご覧になったことと思います。アップグレード手順を細かく確認することで、大きな差が出てきます。やるべきことを前もって理解しておくことにより、スムーズなアップグレードが保証され、落とし穴やフラストレーションを避けることができます。

アップグレードの前にこれらの手順を読み、理解しておいてください。

一般的な推奨事項

重要: DataStaxでは、DSE 5.0.11へのアップグレードを推奨しています。

DataStaxでは、バージョン・アップグレードの前にデータをバックアップすることをお勧めしています。バックアップすることによって、必要に応じて前のバージョンで使用したすべてのデータに戻したり、そのデータを復元したりすることができます。

OpsCenterでは、バックアップ・サービス が提供されます。このサービスは、DataStax Enterpriseクラスターの企業全体のバックアップ操作と復元操作を管理します。

アップグレード・プロセス中の一般的な制限事項

制限事項は、クラスターの一部が部分的にアップグレードされている状態で適用されます。クラスター内のすべてのノードがアップグレードされるまで、クラスターはDataStax Enterpriseの以前のバージョンであるかのように機能し続けます。

すべてのノードの制限事項
  • 新しい機能を有効にしないでください
  • nodetool repairを実行しないでください。
  • OpsCenter Repair Serviceが構成されている場合は、Repair Serviceをオフにします。
  • アップグレード中は、ノードをブートストラップしたり、使用廃止にしたりしないでください。
  • アップグレード中、異なるバージョン上のノードでスキーマの不一致が発生する場合があります。
  • 必要なときにSSTableをアップグレードしなかった場合、パフォーマンスが大幅に低下し、ディスク使用量が増加します。アップグレードは、SSTableがアップグレードされるまで完了しません。
DSE Analytics(HadoopおよびSpark)アップグレードの制限事項
  • すべてのノードがアップグレードされるまで、分析ジョブを実行しないでください。
  • ノードを停止して新しいバージョンをインストールする前に、すべてのSparkワーカー・プロセスを強制終了してください。
DSE Search(Solr)アップグレードの制限事項
  • スキーマを更新しないでください。
  • アップグレード中にDSE Searchノードにインデックスを付け直さないでください。
  • ローリング再起動中に、DDLTRUNCATEのような種類のクエリーを実行しないでください。
セキュリティ・アップグレードの制限事項
  • アップグレードの完了後まで、セキュリティ認証情報またはパーミッションを変更しないでください。
  • Kerberosをまだ使用していない場合は、アップグレードの前にKerberos認証を設定しないでください。最初にクラスターをアップグレードしてからKerberosをセットアップしてください。
DSE Graph
  • 通常、DSE Graphは他のワークロードとともに実行されるため、それらのアップグレードについても同じ制限事項に従ってください。
  • アップグレード中はグラフやその他のスキーマを作成したりアップデートしたりしないでください。
  • アップグレード中のGremlinやグラフ関連のエラーは無視してもかまいません。

DSE 5.0.0~5.0.8から5.0.9以降の5.0.xリリースにアップグレードするための高度な準備

このセクションは、DSE 5.0.0~5.0.8から5.0.9以降の5.0.xリリースへのアップグレードのみに適用します。DSE 5.0.9およびDSE 5.1.2のメッセージング・プロトコルはVERSION_3014に変更されました。スキーマの移行は正確なメッセージング・プロトコル・バージョンに依存します。アップグレード中に発生する可能性のあるスキーマの変更に対応するには、後方互換性メッセージング・プロトコルを強制的に使用します。

  1. アップグレードに、次の起動時のパラメーターを使用してノードを再起動します。
    -Dcassandra.force_3_0_protocol_version=true
    例を次に示します。
    • tarボールおよびInstaller-No Servicesのインストール:
      installation_location/bin/dse cassandra -Dcassandra.force_3_0_protocol_version=true
    • パッケージおよびInstaller-Servicesのインストール:
      cassandra-env.sh: JVM_OPTS="$JVM_OPTS -Dcassandra.force_3_0_protocol_version=true
    • Lifecyle Managerのナビゲーション・メニューからConfig Profiles > cassandra-env.sh > additional-jvm-optsの順に編集します。
      -Dcassandra.force_3_0_protocol_version=true
    注: アップグレード時にはバージョンが混在しますが、既存のテーブルのカラムを追加したり削除したりしないでください。
  2. すべてのノードでアップグレードが完了したら、アップグレード手順に従って、この起動時のパラメーターを使わずにノードを再起動します。

アップグレードの準備

  1. アップグレードの前に、各ノードに十分な量の空きディスク領域があることを確認してください。

    必要なディスク領域は、コンパクション戦略によって異なります。「DataStax Enterpriseデプロイの計画とテスト」の「ディスク領域」を参照してください。

  2. DataStax EnterpriseおよびApache Cassandraの変更点や機能について、よく理解しておいてください。参照先:
    • アップグレード・バージョンのDataStax Enterpriseリリース・ノートを参照し、必要なアクションをすべて完了してください。

      DSEリリース・ノートには、必要な計画、コンポーネント、変更点、拡張機能、既知の問題、および解決済みの問題が記載されています。5.15.0、および4.8

    • 任意のバージョンのアップグレードに関する一般的なアドバイス、およびApache Cassandraの新機能については、NEWS.txtに記載されています。NEWS.txtを現在ご使用のバージョンの箇所まで必ずお読みください。
    • Apache Cassandra™での変更点については、CHANGES.txtに記載されています。
    • DataStax Enterpriseの実稼働環境で認定済みのApache Cassandraの変更点については、DSEリリース・ノートに記載されています。
    • DataStaxドライバーの変更点
  3. 現在の製品バージョンを確認します。
    $ dse -v
  4. DSE Searchノード:
    • アップグレードの前にスキーマを調整してください。DSE 5.0.10以降では、フィールドにインデックスが付いていなくても、スキーマ内のすべてのフィールド定義が検証され、DSE Searchと互換性があり、docValuesが適用されるか、コピー・フィールド・ソースに使用される必要があります。
    • 自動リソース生成のデフォルトの動作には、すべてのカラムが含まれます。パフォーマンスを改善するには、フィールドがデータベースからインデックス・パスに読み込まれないように対策を講じます。スキーマ内の未使用のフィールドを削除するかコメント・アウトします。
    • ユニーク・キー要素はすべてSolrスキーマでインデックスを付ける必要があります。ユニーク・キー要素を確認するには、schema.xmlですべてのユニーク・キー・フィールドがindexed=trueになっていることを確認します。

    • スキーマを変更した場合は、全インデックスを再作成してください。
  5. 使用する 構成 ファイルを、コマンドを通常実行するディレクトリーにないフォルダーにバックアップします。

    構成ファイルは、新しいバージョンのインストール中にデフォルト値で上書きされます。

アップグレード手順

ヒント: DataStaxインストーラーは、多数のアップグレード・タスクを自動的に実行します。
  1. nodetool repairを実行して、各レプリカ上のデータと他のノード上のデータの整合性を確保します。
  2. アップグレードの順序は重要です。ノードは以下の順序でアップグレードします。
    • 複数データ・センター・クラスターでは、1つのデータ・センター内のすべてのノードをアップグレードしてから、別のデータ・センターをアップグレードします。
    • データ・センター内のシード・ノードを最初にアップグレードします。

      DSE Hadoopを使用するDSE Analyticsノードでは、Job Trackerノードを最初にアップグレードします。次にHadoopノード、Sparkノードの順にアップグレードします。

    • タイプは以下の順序でアップグレードします。
      1. DSE Analyticsノードまたはデータ・センター
      2. トランザクション/DSE Graphノードまたはデータ・センター
      3. DSE Searchノードまたはデータ・センター
    若干の例外はありますが、クラスター内のすべてのノードがアップグレードされるまで、クラスターはDataStax Enterpriseの以前のバージョンであるかのように機能し続けます。ノードは1つずつアップグレードして再起動してください。クラスター内の他のノードは、すべてのノードがアップグレードされるまで、最も古いバージョンで動作します。
  3. 次のようにnodetool drainを実行し、古いインストールのコミット・ログをフラッシュします。
    $ nodetool drain -h hostname

    この手順により、アップグレード後のノードの起動時に時間が節約されるほか、DSE Searchノードでデータに再度インデックス付けする手間を省くことができます。

  4. ノードを停止します
  5. 適切な方法を使用して新しい製品バージョンをインストールします。
  6. 新しい製品バージョンを構成するには:
    1. バックアップ 構成 ファイルを新しい構成ファイルと比較します。
    2. 該当する変更を新しいバージョンにマージします。
  7. ノードを起動します
  8. アップグレード後のデータ・センター名がキースペース・スキーマ定義内のデータ・センター名と一致することを確認します。
    $ nodetool status
  9. 警告、エラー、および例外がないか、ログを確認します。

    多くの場合、警告、エラー、および例外は、アップグレードしたノードの起動時にログに表示されます。これらのログ・エントリーの一部は、固有のアップグレード関連の手順を実行するときに役立ちます。予想しなかった警告、エラー、または例外が表示された場合は、DataStaxサポートまでお問い合わせください。

  10. 推奨される順序に従って、クラスター内の各ノードでアップグレードを 繰り返します

    クラスター内のノードのアップグレード中のローリング再起動によって、ダウンタイムは生じません。ノードは1つずつアップグレードして再起動してください。クラスター内の他のノードは、すべてのノードがアップグレードされるまで、最も古いバージョンで動作します。

  11. 各ノードに新しいバージョンがインストールされたら、各ノードのSSTableをアップグレードすることをお勧めします。

    SSTableのアップグレードは、最適なパフォーマンス実現のために推奨されますが、パッチ・リリースでは必須ではありません。

    $ nodetool upgradesstables

    SSTableが既に現在のバージョンになっている場合、このコマンドは即座に終了し、アクションは発生しません。

    同時にアップグレードするSStableの数を設定するには、--jobsオプションを使用します。デフォルト設定は2です。この設定にすると、クラスターへの影響を最小限に抑えられます。利用可能なすべてのコンパクション・スレッドを使用するには、0に設定します。

  12. この手順は、DSE 5.0.0~5.0.9から5.0.10以降の5.0.xパッチ・リリースのみに適用します。
    インクリメンタル・リペアの実行を続けるには、nodetool repair -incを使用します。
    重要: インクリメンタル・リペアから移行してインクリメンタル以外のフル(-full)リペアまたはパーティション(-pr)リペアを有効にするには、アップグレード後に最初のリペアを実行する前に、nodetool mark_unrepairedを使用してすべてのノードですべてのSSTableを未リペアとして設定する必要があります。
  13. OpsCenter Repair Serviceを使用する場合は、Repair Serviceをオンにします。

アップグレード順序

アップグレードの順序は重要です。ノードは以下の順序でアップグレードします。

  • 複数データ・センター・クラスターでは、1つのデータ・センター内のすべてのノードをアップグレードしてから、別のデータ・センターへと進みます。
  • データ・センター内のシード・ノードを最初にアップグレードします。
  • DSE Analyticsノードまたはデータ・センターを最初にアップグレードしてから、Cassandraノードまたはデータ・センター、DSE Searchノードまたはデータ・センターの順にアップグレードします。
  • DSE Analyticsノードでは、Job Trackerノードを最初にアップグレードします。次にHadoopノード、Sparkノードの順にアップグレードします。
OpsCenter Backup Service

DataStax EnterpriseおよびApache Cassandra™の構成ファイル

構成ファイル Installer-Servicesおよびパッケージのインストール Installer-No Servicesおよびtarボールのインストール
DataStax Enterprise構成ファイル
byoh-env.sh /etc/dse/byoh-env.sh install_location/bin/byoh-env.sh
dse.yaml /etc/dse/dse.yaml install_location/resources/dse/conf/dse.yaml
logback.xml /etc/dse/cassandra/logback.xml install_location/resources/logback.xml
spark-env.sh /etc/dse/spark/spark-env.sh install_location/resources/spark/conf/spark-env.sh
spark-defaults.conf /etc/dse/spark/spark-defaults.conf install_location/resources/spark/conf/spark-defaults.conf
Cassandraの構成ファイル
cassandra.yaml /etc/cassandra/cassandra.yaml install_location/conf/cassandra.yaml
cassandra.in.sh /usr/share/cassandra/cassandra.in.sh install_location/bin/cassandra.in.sh
cassandra-env.sh /etc/cassandra/cassandra-env.sh install_location/conf/cassandra-env.sh
cassandra-rackdc.properties /etc/cassandra/cassandra-rackdc.properties install_location/conf/cassandra-rackdc.properties
cassandra-topology.properties /etc/cassandra/cassandra-topology.properties install_location/conf/cassandra-topology.properties
Tomcatサーバーの構成ファイル
server.xml /etc/dse/resources/tomcat/conf/server.xml /etc/dse/tomcat/conf/server.xml