Amazon EC2でのDataStax Enterpriseクラスターの計画
実稼働のDataStax EnterpriseクラスターをAmazon EC2にデプロイする際の情報。
Amazon EC2クラスターを計画する前に、「Amazon EC2 - 仮想サーバー・ホスティング」をお読みください。
DataStax AMIのデプロイ
DataStax(DSE)ではDataStax ComboAMIのホストを終了しました。DataStax Enterpriseは、以下の2つの方法でインストールできます。
- サポートされるプラットフォームや信頼できる入手先からのAMIを使用してインスタンスを作成します。次にご使用のプラットフォームに適したインストール方法を使用します。
- バージョン4.7以降のDataStax Enterpriseクラスターを簡単にプロビジョニングするには、DSE OpsCenterのLifecycle Managerを使用します。
- サポートされるプラットフォームや信頼できる入手先からのAMIを使用してインスタンスを作成します。
- Lifecycle Managerを使用して、クラスターをプロビジョニングおよび構成します。
信頼できる入手先からのAMIを使用
サポートされるプラットフォームや信頼できる入手先からのAMIのみを使用してください。信頼性の低いAMIはセキュリティ上のリスクをもたらし、EC2インストールの構成方法によっては予想したパフォーマンスを下回る可能性もあります。以下は、信頼できるAMIの例です。
複数のリージョンおよびアベイラビリティー・ゾーンでのEC2のデプロイ
これらのデプロイについては、各ノードでサポートされているプラットフォームを使用してください。
すべてのノードに同じプラットフォームを使用するのがベスト・プラクティスです。DataStax AMI(サポート廃止)を使用してクラスターがインスタンス化されている場合は、追加ノードとしてUbuntuを使用してください。Amazon EC2マルチリージョン・スニッチを使用し、クラスターを複数データ・センター・クラスターとして構成します。
EC2実稼働クラスターのガイドライン
- EBS汎用SSD(gp2)ボリューム
- DSEで必要とされるIOを達成するには、gp2ではGBごとに3 IOPSが提供されるため、使用している実際の領域に関係なく、3.5 TBのボリュームを使用する必要があります。
- Amazon EBSプロビジョンされたIOPS SSD(io1)ボリューム
- 10,000件のプロビジョンされたIOPS(PIOPS)を持つEBS io1は、少ないボリュームでgp2と同じパフォーマンス・レベルを発揮しますが、コストが増大します。
- 直接接続したローカルSSD
- エファメラル、またはインスタンスSSDとも呼ばれます。このストレージ型を使用すると、i3インスタンスで最適なコスト・パフォーマンスが得られます。価格については、Amazon AWSを参照してください。
- トランザクション・ノードのみで使用量が非常に軽量な、小規模な実稼働環境:m4.2xlarge(最小限)。開発にも適しています。
- 中規模な実稼働環境:i3.4xlarge
- 大規模な実稼働環境:i3.8xlarge
- DSE SearchノードとDSE Analyticノード:i3.4xlargeまたはi3.8xlarge
m4インスタンスの種類に推奨されるEBSボリューム
GP2 | PIOPS |
---|---|
|
|
EBSマグネティック・ボリュームは推奨されない
EBSボリュームは、以下の理由でDataStax Enterpriseデータ・ストレージ・ボリュームに推奨されません。
- EBSマグネティック・ボリュームは標準パケットとネットワーク・スループットをめぐって直接競合します。この競合の結果、ネットワーク・リンクが飽和状態になると、EBSスループットで障害が発生する可能性が高くなります。
- EBSマグネティック・ボリュームのパフォーマンスは不確かです。I/Oパフォーマンスが極めて遅く、全クラスターが応答不能になるまでシステムが読み取りおよび書き込みが滞る原因となります。
- ホストあたりのEBSボリュームの数を増やすことにより容量を追加してもスケールは確保できません。効率的なバッファ・キャッシュを維持し、管理する必要があるデータのすべてに対する要求に同時に応えるためのシステムの能力を簡単に上回ってしまいます。
エフェメラルのパフォーマンスとEBSパフォーマンスの対比に関連する情報およびグラフについては、「Systematic Look at EC2 I/O」を参照してください。
ディスク・パフォーマンスの最適化
マウントされているドライブの高ディスク・パフォーマンスを確保するには、実稼働環境で使用する前にすべてのドライブの場所にデータを1回書き込むことによりドライブをウォーミングアップしておくことを推奨します。EC2の状態によっては、かなりのスループット向上を期待できます。Amazon Elastic Compute Cloudドキュメントの「Optimizing Disk Performance」を参照してください。
ストレージに関する推奨事項
EC2セキュリティ・グループ
DataStax EnterpriseをEC2上にデプロイするには、同じセキュリティ・グループの他のノードに対してポートを開くセキュリティ規則を作成する必要があります。EC2セキュリティ・グループは、クラスター内で開くプロトコルとポートを選択できるようにするファイアウォールとしての役割を担います。プロトコルとポートはIPアドレスの範囲またはセキュリティ・グループによって指定できます。詳細については、セキュリティ・グループのAmazon EC2ヘルプを参照してください。
「DataStax Enterpriseポートのセキュリティ保護に関する表」には、ノード間通信とクライアント通信に対して開かれるポートの一覧が記載されています。