DataStax Enterpriseの起動パラメーター

DataStax Enterpriseを起動するための特殊なパラメーター。

起動パラメーターを使用してDataStart Enterprise(DSE)を実行するには、jvm.optionsファイルに起動パラメーターを追加するか、インストールを開始するときにコマンドラインで追加します。
ヒント: 最大ヒープ・サイズや最小ヒープ・サイズなどを環境に設定するのではなく、jvm.optionsファイルにそれらのオプションを追加して、起動時にJava仮想マシンに渡すこともできます。

使用法

以下のように入力して、起動パラメーターをjvm.optionsファイルに追加します。
-Dparameter_name
jvm.optionsファイルの場所は、インストールのタイプによって異なります。

パッケージ・インストールInstaller-Servicesインストール

/etc/dse/cassandra/jvm.options

tarボール・インストールInstaller-No Servicesインストール

installation_location/resources/cassandra/conf/jvm.options
tarボールまたはInstaller-No Services インストールを開始するときに、パラメーターをコマンドラインから設定できます。
installation_location/bin/dse cassandra [-Dparameter_name -Dparameter_name ...]

例を示すセクションを参照してください。

起動時のパラメーター

コマンドラインまたはjvm.optionsファイルで、起動パラメーター名の前に-Dオプションを付けます。

-Dcassandra.auto_bootstrap=false
クラスターの最初のセットアップでauto_bootstrapfalseに設定します。次回、クラスターを起動するときに、各ノード上のcassandra.yamlファイルをtrueに戻す必要はありません。
-Dcassandra.available_processors=number_of_processors
マルチインスタンスのデプロイでは、各インスタンスは個別にすベてのCPUプロセッサーを使用できるものと想定しています。使用できるプロセッサーの数を減らすには、この設定を使用します。
-Dcassandra.boot_without_jna=true | false
JNAを使用せずに起動するようにDSEを構成します。このパラメーターをtrueに設定しない場合、JNAは初期化されず、ノードは起動しません。
-Dcassandra.config=directory
cassandra.yamlファイルのディレクトリーの場所を設定します。デフォルトの場所は、インストールのタイプにより異なります。
-Dcassandra.consistent.rangemovement=true
trueに設定すると、ブートストラップの動作効率が向上します。
-Dcassandra.disable_auth_caches_remote_configuration=true
認証情報、パーミッション、およびロールに使用されるキャッシュなどの認証キャッシュを無効にします。これにより、これらの構成オプションはcassandra.yamlでのみ(永続的に)設定できるようになり、新しい値を有効にするには再起動が必要になります。
-Dcassandra.force_default_indexing_page_size=true

パーティション全体のインデックスを作成する際(初回のインデックス作成/再作成時)に使用するページ・サイズの動的計算を無効にします。trueに設定すると、ページ・サイズはデフォルトの1ページあたり10000行に固定されます。

-Dcassandra.ignore_dc=true | false
trueに設定すると、起動時にデータ・センター名の変更が無視されます。DseSimpleSnitchを使用している場合にのみ適用されます。(デフォルト:false)
-Dcassandra.initial_token=token
DSEで仮想ノード(vnode)を使用しない場合に使用します。ノードが初めて起動するときのノードの初期パーティショナー・トークンを設定します(デフォルト:無効)
注: vnodeは自動でトークンを選択します。
-Dcassandra.join_ring=true | false
falseに設定すると、起動時にそのノードはリングに参加しません。(デフォルト:true)nodetool joinとJMX呼び出しを使用して、後でノードをリングに追加できます。
-Dcassandra.load_ring_state=true | false
falseに設定すると、再起動時のノードのすべてのゴシップ状態が消去されます。(デフォルト:true)
-Dcassandra.metricsReporterConfigFile=file
プラグ可能なメトリクス・レポーターを有効にします。
-Dcassandra.native_transport_port=port
CQLネイティブ・トランスポートがクライアントをリッスンするポートを設定します。(デフォルト:9042)
-Dcassandra.native_transport_startup_delay_seconds=seconds
この秒数だけ、ネイティブ・トランスポート・サーバーの起動が遅延します。(デフォルト:0)
-Dcassandra.partitioner=partitioner
パーティショナーを設定します。(デフォルト:org.apache.cassandra.dht.Murmur3Partitioner)
-Dcassandra.partition_sstables_by_token_range=true | false
トークン範囲による複数のdata_file_directoriesへのJBOD SSTableパーティション分割を無効にするかどうかを指定します。(デフォルト:true)DataStaxサポートの指示がある場合のみfalseに設定します。
-Dcassandra.replace_address=listen_address_of_dead_node|broadcast_address_of_dead_node
ノードを置き換えるには、新しいノードが引き継ぐlisten_addressまたはbroadcast_addressを指定して、代わりの新しいノードを再起動します。新しいノードは、ブートストラップ前と同じ状態で、そのデータ・ディレクトリーにデータを含んでいない必要があります。
注: broadcast_addressのデフォルトは、リングでEc2MultiRegionSnitchを使用している場合を除き、listen_addressになります。
-Dcassandra.replace_consistency=ONE | LOCAL_DC_QUORUM | GLOBAL_QUORUM
複数のソースからの各範囲のストリーミングをサポートして、単一ノードの置き換えプロセスの整合性を確保します。
置き換えの整合性のデフォルトはONE(ノードの置き換えによりデータのコピー1つのみをストリーミング)で、QUORUM/LOCAL_QUORUMに関して古いデータが生成される可能性があります。ダウンしているノードを-Dcassandra.replace_consistency=LOCAL_DC_QUORUMで置き換えると、データはLOCAL_QUORUMで挿入されていると想定され、交換ノードが整合性のあるデータで実行されます。
注: 複数のコピーをストリーミングすると、IOとコンパクションが増加します。
ヒント: 単一ノードの置き換えプロセスの整合性を確保するもう1つの方法は、交換ノードをデフォルトのreplace_consistency=ONEでブートストラップする前にリペアを実行します。
-Dcassandra.replayList=table
アーカイブされているコミット・ログから特定のテーブルを復元します。
-Dcassandra.ring_delay_ms=ms
リングに参加する前にノードが他のノードからの応答を待つ時間を決めます(デフォルト:30000ms)
-Dcassandra.rpc_port=port
クライアント接続に使用するThrift RPCサービスのポートを設定します。(デフォルト:9160)。
-Dcassandra.ssl_storage_port=port
暗号化通信用のSSLポートを設定します。(デフォルト:7001)
-Dcassandra.start_native_transport=true | false
ネイティブ・トランスポート・サーバーを有効または無効にします。cassandra.yamlファイルのstart_native_transportを参照してください。(デフォルト:true)
-Dcassandra.start_rpc=true | false
Thrift RPCサーバーを有効または無効にします。(デフォルト:true)
-Dcassandra.storage_port=port
ノード間通信用のポートを設定します。(デフォルト:7000)
-Dcassandra.triggers_dir=directory
トリガーJARのデフォルトの場所を設定します。
triggersディレクトリーの場所は、インストールのタイプによって異なります。

パッケージ・インストールInstaller-Servicesインストール

/etc/dse/cassandra/triggers

tarボール・インストールInstaller-No Servicesインストール

installation_location/resources/cassandra/conf/triggers
-Dcassandra.write_survey=true
コンパクションと圧縮の新しいストラテジをテストするツールを有効にします。write_surveyを指定すると、実稼働環境のワークロードに影響を及ぼすことなく、異なるストラテジを試し、書き込みパフォーマンスの相違についてベンチマークを行うことができます。「コンパクションと圧縮のテスト」を参照してください。
-Ddse.search.client.timeout.secs=seconds
検索固有のdsetoolコマンドを使用するネイティブ・ドライバー検索コア管理呼び出しでは、デフォルトの要求タイムアウトは600秒(10分)です。
ノードの起動時にゴシップ状態を消去します。
  • コマンドライン:
    installation_location/bin/dse cassandra -Dcassandra.load_ring_state=false
  • jvm.options:
    -Dcassandra.load_ring_state=false
リングに参加させずにノードを起動します。
  • コマンドライン:
    dse cassandra -Dcassandra.join_ring=false
  • jvm.options:
    -Dcassandra.join_ring=false
デッド・ノードを置き換えます。
  • コマンドライン:
    dse cassandra -Dcassandra.replace_address=10.91.176.160
  • jvm.options:
    -Dcassandra.replace_address=10.91.176.160