OpsCenterの基本構成

実稼働環境にOpsCenterをデプロイするための基本構成。

以下は、OpsCenterの正常にデプロイするために大切な基本構成の推奨事項です。これらの設定は、環境に関係なく、実稼働で強く推奨されます。

別のOpsCenterストレージ・クラスターを使用する

最適なパフォーマンスを得るには、OpsCenterデータ用に別のストレージ・クラスターを使用してください。

OpsCenterは、デフォルトでは、監視対象のDataStax Enterprise(DSE)クラスターのOpsCenterキースペースにデータを格納します。OpsCenterデータを監視対象のクラスターに格納することは便利ですが、実稼働環境では、OpsCenterデータを別のDSEクラスターに格納することを強くお勧めします。

OpsCenterメトリックは過剰なディスク容量を消費する可能性があるため、メトリクス用に別のストレージ・クラスターを構成してデータ収集を制御することで、同じクラスターを使用した場合に比べて、パフォーマンスやメトリクス収集に関する問題を防止できます。

OpsCenterストレージ・クラスターは、必要なワークロードを処理するために適切なサイズにする必要があります。監視対象DSEクラスターの各ノードは、メトリクス・データを別のストレージ・クラスターのOpsCenterキースペースに直接書き込みます。その後、OpsCenterサーバーがそのメトリクス・データを読み取り、関連するグラフがOpsCenterインターフェイスに表示されます。

テーブルが1つ存在するクラスターの場合、各監視対象ノードは詳細な監視データを別のストレージ・クラスターに1分あたり約340回書き込み、格納します。書き込み回数は、テーブルが1つ増えるごとに40回ずつ増えます。

したがって、ノードが10個、テーブルが1つ存在するクラスターでは、ストレージ・クラスタへの書き込みが1分あたり3,400回が発生します(340回×10ノード)。10個のテーブルを追加すると、ノードあたりの書き込み回数が400回増えます(40回×テーブル10個)。これらの追加の書き込み回数を元の書き込み回数(400回 + 340回)に加算すると、1分あたり740回となり、10ノードと10テーブルのクラスターでは7,400回になります。

注: これらの計算は、レプリケーション係数は同じままであり、データはパーティション・キー間で均等に分散されると仮定しています。レプリケーション係数を大きくしたり、パーティション・キー間でデータを不均等に分散したりすると、線形スケーリングに影響します。

デプロイの設計時には、読み取りやその他の(それほど負荷の大きくない)操作のオーバーヘッドに加えて、このパフォーマンス上のニーズを考慮することが不可欠です。

DataStaxでは、最低でも、実稼働用には別のストレージ・クラスターを3〜6ノードにすることをお勧めします。

OpsCenterのキースペース・レプリケーション・ストラテジを設定する

OpsCenterキースペースのNetworkToplogyレプリケーション・ストラテジを使用します。

OpsCenterは、SimpleStrategyレプリケーション・ストラテジを使用してOpsCenterキースペースを作成します(実稼働デプロイにはお勧めしません)。OpsCenterデータのパフォーマンスと可用性を確保するために、OpsCenterキースペース・レプリケーション係数とストラテジをストレージ・クラスターの構成に基づいて適切に構成する必要があります。

適切に構成されていないと、以下の現象が発生する場合があります。

  • OpsCenterダッシュボードの読み込みが遅い。
  • メトリクスのレンダリングが遅い。
  • OpsCenterが断続的にフリーズする。
重要: DataStaxは、NetworkTopologyレプリケーション・ストラテジを使用すること、およびレプリケーション係数を2以上にすることを推奨します。

OpsCenter レプリケーション・アドバイザーは、これらのシナリオに対処できるように、シナリオをチェックするルールが含まれています。これらのルールがトリガーされた場合は、問題が発生する前に、問題を解決するための適切な措置を講じてください。

Javaヒープ設定を構成する

OpsCenterサーバー用とDataStaxエージェント用のJavaヒープ設定を調整します。

Backup Service(バックアップ・サービス)またはRepair Service(リペア・サービス)を使用している場合、DataStaxは、本番稼働時にOpsCenterサーバーのデフォルト・ヒープ設定を4 GBに、DataStaxエージェントのデフォルト・ヒープ設定を2 GBに増やすことを推奨します。さらに、DataStaxは、監視対象のクラスターが1つ増えるごとに、OpsCenterサーバーのヒープ設定を1 GB増やすことを推奨します。

Lifecycle Managerを使用する

DataStaxは、安全で自動化された方法でDSEデプロイを視覚的にインストール、構成、および管理するためにLifecycle Manager(LCM)を使用することを強く推奨します。LCMは、証明書の生成や構成管理などの複雑な作業を簡素化します。

外部インターネットへのアクセスが制限されていたり、まったくアクセスできないデプロイの場合、LCMは、パッケージ・プロキシを利用してDSEをインストールすることができます。

DSE Metrics Collectorを構成する

OpsCenterモニタリングを強化するためにDSE 6.7クラスタ用にDSE Metrics Collectorを構成します。

DataStax Enterprise(DSE)6.7以降を実行しているクラスターを監視する場合、DSE Metrics Collectorは、OpsCenterモニタリングを補完するために、選択した集中監視ツールにDSEとOSのメトリクスを直接送信する機能があります。組織にとって最も重要な最重要メトリクスを表示するには、DSE Metrics Collectorを事前構成済みのダッシュボードとともに使用する手順に従ってください。