DataStax Enterprise 3.2へのアップグレード

DataStax Enterprise 3.2.xにアップグレードするには、以下の手順に従います。

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重要: すべての手順を読むようにという推奨事項をご覧になったことと思います。アップグレード手順を細かく確認することで、大きな差が出てきます。やるべきことを前もって理解しておくことにより、スムーズなアップグレードが保証され、落とし穴やフラストレーションを避けることができます。

アップグレードの前にこれらの手順を読み、理解しておいてください。

Cassandraのバージョン変更

DataStax Enterprise 3.2へのアップグレードには、Cassandraのメジャー・バージョン の変更が含まれます。SSTableをアップグレードするための推奨事項に必ず従ってください。

一般的な推奨事項

DataStaxでは、バージョン・アップグレードの前にデータをバックアップすることをお勧めしています。バックアップすることによって、必要に応じて前のバージョンで使用したすべてのデータに戻したり、そのデータを復元したりすることができます。

アップグレードの制限事項

制限事項は、クラスターの一部がすでにアップグレードされている状態で適用されます。

これらの例外により、クラスター内のすべてのノードがアップグレードされるまで、クラスターはDataStax Enterpriseの以前のバージョンであるかのように機能し続けます。

一般的なアップグレード制限事項
  • 新しい機能を有効にしないでください
  • nodetool repairを実行しないでください。OpsCenter Repair Serviceが構成されている場合は、Repair Serviceをオフにします。
  • アップグレード中は、ノードをブートストラップしたり、使用廃止にしたりしないでください。
  • ローリング再起動中に、DDLTRUNCATEのような種類のCQLクエリーを実行しないでください。
  • アップグレード中、異なるバージョン上のノードでスキーマの不一致が発生する場合があります。
  • 必要なときにSSTableをアップグレードしなかった場合、パフォーマンスが大幅に低下し、ディスク使用量が増加します。アップグレードは、SSTableがアップグレードされるまで完了しません。
セキュリティ・アップグレードの制限事項
  • アップグレードの完了後まで、セキュリティ認証情報またはパーミッションを変更しないでください。
ドライバー・バージョンに互換性がない場合のドライバーのアップグレードと被る可能性のある影響
ドライバーの互換性を必ず確認してください。ドライバー・バージョンによっては、クライアント・アプリケーション・コードの再コンパイルが必要になる場合があります。DataStaxドライバーのアップグレード」を参照してください。
クラスターでドライバーのバージョンが混在している場合、アップグレード中にドライバー固有の影響がある場合があります。クラスターにバージョンの混在がある場合、プロトコル・バージョンはドライバーが接続する最初のホストとネゴシエートされます。アップグレード中にドライバー・バージョンの非互換性を回避するには、以下の回避策のいずれかを使用してください。
  • 起動時のプロトコル・バージョンを強制する。たとえば、アップグレード中はJavaドライバーをv2のままにしておきます。クラスター全体がアップグレードしてから、はじめてJavaドライバーv3に切り替えてください。
  • 初期のコンタクト・ポイントのリストに、最も古いドライバー・バージョンのあるホストのみが含まれることを確認します。たとえば、初期のコンタクト・ポイントにはJavaドライバーv2のみが含まれます。
プロトコル・バージョンのネゴシエーションの詳細については、ご使用のJavaドライバー・バージョン(たとえばJavaドライバー)の「混在クラスターのあるプロトコル・バージョン」を参照してください。

DataStax Enterprise 2.2.2以降からDataStax Enterprise 3.2へのアップグレードの準備

ヒント: DataStaxインストーラーは、DataStax Enterpriseをアップグレードし、多数のアップグレード・タスクを自動的に実行します。
DataStaxインストーラーを使用しない場合、DataStax Enterprise 2.2.2以降からDataStax Enterprise 3.2へのアップグレードに備えるには、以下の手順に従います。
  1. アップグレードの前に、各ノードに十分な量の空きディスク領域があることを確認してください。

    必要なディスク領域は、コンパクション戦略によって異なります。「DataStax Enterpriseデプロイの計画とテスト」の「ディスク領域」を参照してください。

  2. 現在の製品バージョンを確認します。3.2にアップグレードする前に、必要に応じて、次のいずれかの中間バージョンにアップグレードします。
    • DataStax Enterprise 2.2.2以降
    • DataStax Communityまたはオープン・ソースのApache Cassandra™ 1.1.9
    • DataStax Communityまたはオープン・ソースのApache Cassandra 1.2.9~1.2.15
  3. DataStax Enterprise 3.0.xおよび2.2.xからのアップグレードの場合は、以下のリソースに記載された特定のアクションを確認し、実行します。
  4. Java Runtimeバージョンを確認し、推奨バージョンにアップグレードしてください。
    $ java -version
    Oracle Java SE Runtime Environment 7または8、あるいはOpenJDK 7の最新バージョンが推奨されます。開発および実稼働システムではJDKを推奨しています。JDKには、jstack、jmap、jps、jstatなどのJREにはないトラブルシューティング用のツールがあります。
    注: Oracle Java 7を使用する場合は、最低でも1.7.0_25を使用する必要があります。Oracle Java 8を使用する場合は、最低でも1.8.0_40を使用する必要があります。
  5. このリリースの変更点と機能について十分理解してください。
    • DataStax Enterprise 3.2のリリース・ノート
    • アップグレードに関する一般的なアドバイスおよびApache Cassandraの機能については、NEWS.txtに記載されています。以前のリリースからアップグレードする場合は、NEWS.txtで現在ご使用のバージョンに関する箇所まですべてお読みください。
    • Apache Cassandraでの変更点については、CHANGES.txtに記載されています。
  6. searchノードのあるDataStax Enterprise 2.1.xからのアップグレードについては、次を参照してください: Solr
  7. すべてのSSTableが最新バージョンとなるように、各ノード上のSSTableをアップグレードしてください。
    これは、 Cassandraのメジャー・バージョン の変更を含むDataStax Enterpriseのアップグレードに必要です。
    警告: 必要なときにSSTableをアップグレードしなかった場合、パフォーマンスが大幅に低下し、ディスク使用量が増加します。
    $ nodetool upgradesstables

    SSTableが既に現在のバージョンになっている場合、このコマンドは即座に終了し、アクションは発生しません。

  8. 使用する構成 ファイルを、コマンドを通常実行するディレクトリーにないフォルダーにバックアップします。

    構成ファイルは、新しいバージョンのインストール中にデフォルト値で上書きされます。

  9. アップグレードの順序は重要です。以下のガイドラインを使用して、推奨される順序でノードをアップグレードします。
    • 複数データ・センター・クラスターでは、1つのデータ・センター内のすべてのノートをアップグレードしてから、別のデータ・センターへと進みます。
    • データ・センター内のシード・ノードを最初にアップグレードします。
    • analyticsノードまたはデータ・センターを最初にアップグレードしてから、transactionalノードまたはデータ・センター、searchノードまたはデータ・センターの順にアップグレードします。
    • analyticsノードでは、Job Trackerノードを最初にアップグレードします。その後、Hadoopノードをアップグレードします。

DataStax Enterprise 3.2へのアップグレード

DataStax Enterprise 3.2にアップグレードするには、以下の手順に従います。
  1. 次のようにnodetool drainを実行し、古いインストールのコミット・ログをフラッシュします。
    $ nodetool drain -h hostname
    この手順により、アップグレード後のノードの起動時の時間を節約できます。
  2. ノードを停止します。
  3. 適切な方法を使用して、サポートされるプラットフォームに新しい製品バージョンをインストールします。
    注: システム上にある同じインストール・タイプを使用して新しい製品バージョンをインストールします。アップグレードではインストール・タイプに関係なくインストールを行うため、問題が発生することがあります。
  4. 新しい製品バージョンを構成するには、バックアップ構成ファイルを使用して必要な変更を新しいバージョンの構成ファイルにマージします。
  5. 2.2.xおよび3.0.xから3.2.xへのアップグレードの場合のみcassandra.yamlファイルを編集して、前のパーティショナーと一致するように、パーティショナー設定を変更します。Apache Cassandra 1.2を使用していたDataStax Enterprise 2.2.xおよび3.0.xでは、RandomPartitioner(org.apache.cassandra.dht.RandomPartitioner)がデフォルトのパーティショナーでした。
  6. 3.1.xから3.2.0へのアップグレードの場合のみ、クラスター内で古いゴシップ・プロトコルを一時的に有効にします。
    新バージョンをインストールした後、各ノードの最初の再起動の前に、アップグレード済みの各ノードが、アップグレード待機中のノードに接続できるように、古いプロトコルを有効にします。パッケージ・インストールの場合は/etc/cassandra/cassandra-env.shに、tarボール・インストールの場合はインストール場所/conf/cassandra-env.shに、以下の行を追加します。
    VM_OPTS="$JVM_OPTS -Denable-old-dse-state=true
    クラスター全体をアップグレードした後、新しいプロトコルを使用できるように各ノードのcassandra-env.shからこの行を削除し、2回目のローリング再起動を実行します。
  7. ノードを起動します。
  8. アップグレード後のデータ・センター名がキースペース・スキーマ定義内のデータ・センター名と一致することを確認します。
    $ nodetool status
  9. 警告、エラー、および例外がないか、ログを確認します。

    多くの場合、警告、エラー、および例外は、アップグレードしたノードの起動時にログに表示されます。これらのログ・エントリーの一部は、固有のアップグレード関連の手順を実行するときに役立ちます。予想しなかった警告、エラー、または例外が表示された場合は、DataStaxサポートまでお問い合わせください。

    DataStax Enterprise 3.0.xからのアップグレードでは、予想される以下のエラー・メッセージを無視します。
    • ローリング・アップグレード中にはログに以下のような例外が表示される可能性があります。
      ERROR 15:36:54,908 Exception in thread Thread[GossipStage:1,5,main ]
       java.lang.NumberFormatException: For input string:  "127605887595351923798765477786913079296"
      . . .
    • Cassandra 1.2ノードのアップグレード中、新しいsystem_authキースペースにミューテーションをプッシュしようとしているノードに関連するメッセージ:
      ERROR [WRITE-/192.168.123.11] 2013-06-22 14:13:42,336 OutboundTcpConnection.java (line 222)
       error writing to /192.168.123.11
      java.lang.RuntimeException: Can't serialize ColumnFamily ID 2d324e48-3275-3517-8dd5-9a2c5b0856c5
      to be used by version 5, because int <-> uuid mapping could not be established
      (CF was created in mixed version cluster).
      at org.apache.cassandra.db.ColumnFamilySerializer.cfIdSerializedSize(ColumnFamilySerializer.java:196)
    • Solrノードでのアップグレードの場合:
      ERROR 00:57:17,785 Cannot activate core: ks.cf_10000_keys_50_cols
      ERROR 00:57:17,786 <indexDefaults> and <mainIndex> configuration sections are discontinued.
       Use <indexConfig> instead.
      ERROR 01:29:55,145 checksum mismatch in segments file (resource:
        ChecksumIndexInput (MMapIndexInput ( path = "/var/lib/cassandra/data/solr.data/ks.   cf_10000_keys_50_cols/index/segments_6" )))
      ERROR 01:29:55,145 Solr index ks.cf_10000_keys_50_cols seems to be corrupted:
        please CREATE the core again with  recovery = true to start reindexing data.
      ERROR 01:29:55,145 Cannot activate core: ks.cf_10000_keys_50_cols
      ERROR 01:29:55,146 checksum mismatch in segments file  (resource: ChecksumIndexInput
         (MMapIndexInput ( path = "/var/lib/cassandra/data/solr.data/ks.   cf_10000_keys_50_cols/index/segments_6" )))
      org.apache.lucene.index.CorruptIndexException: checksum mismatch in segments file
         (resource: ChecksumIndexInput (MMapIndexInput
         ( path = "/var/lib/cassandra/data/solr.data/ks.cf_10000_keys_50_cols/index/segments_6" )))
  10. 推奨される順序に従って、クラスター内の各ノードでアップグレードを繰り返します。
    • 複数データ・センター・クラスターでは、1つのデータ・センター内のすべてのノードをアップグレードしてから、別のデータ・センターへと進みます。
    • データ・センター内のシード・ノードを最初にアップグレードします。
    • DSE Analyticsノードまたはデータ・センターを最初にアップグレードしてから、Cassandraノードまたはデータ・センター、DSE Searchノードまたはデータ・センターの順にアップグレードします。
    • DSE Analyticsノードでは、Job Trackerノードを最初にアップグレードします。次にHadoopノード、Sparkノードの順にアップグレードします。
  11. 3.1.xから3.2.0へのアップグレードの場合のみ、アップグレード後、各ノードを初めて再起動する前に、アップグレードされた各ノードがアップグレード待ちのノードに接続できるように、古いプロトコルを有効にします。
    1. パッケージ・インストールの場合は/etc/cassandra/cassandra-env.shから、tarボール・インストールの場合はインストール場所/conf/cassandra-env.shから、以下の行を削除します。
      VM_OPTS="$JVM_OPTS -Denable-old-dse-state=true
    2. cassandra-env.shからこの行を削除した後、2度目のローリング再起動を実行します。
  12. 3.0および3.1.xからのアップグレードの場合のみ旧バージョンからアップグレードする場合、最初にアップグレードしたノードはEverywhereStrategyを使用するためにdse_systemを自動的に変更し、nodetool repair dse_systemの実行を試みます。アップグレード中に他のノードがダウンしている場合、この操作は失敗する可能性があります。エラーまたは警告がないか、/var/log/cassandra/system.logを確認してください。自動切り替えが失敗した場合、すべてのノードが起動してから、EverywhereStrategyを使用するように、手動でdse_system keyspaceを更新します。cqlshで以下のように入力します。
    ALTER KEYSPACE dse_system WITH replication = {'class': 'EverywhereStrategy'};
    次に、すべてのノードで以下のコマンドを入力します。
    $ nodetool repair dse_system
  13. アップグレードにCassandraのメジャー・バージョンが含まれる場合は、新しいバージョンのインストール後にSSTableをアップグレードしてください。
    $ nodetool upgradesstables
    警告: 必要なときにSSTableをアップグレードしなかった場合、パフォーマンスが大幅に低下し、ディスク使用量が増加します。アップグレードは、SSTableがアップグレードされるまで完了しません。

    SSTableが既に現在のバージョンになっている場合、このコマンドは即座に終了し、アクションは発生しません。「SSTableの互換性とアップグレードバージョン」を参照してください。

    同時にアップグレードするSSTableの数を設定するには、--jobsオプションを使用します。デフォルト設定は2です。この設定にすると、クラスターへの影響を最小限に抑えられます。利用可能なすべてのコンパクション・スレッドを使用するには、0に設定します。

dse.yaml

dse.yamlファイルの場所は、インストールのタイプによって異なります。

パッケージ・インストールInstaller-Servicesインストール

/etc/dse/dse.yaml

tarボール・インストールInstaller-No Servicesインストール

install_location/resources/dse/conf/dse.yaml

DataStax EnterpriseおよびApache Cassandra™の構成ファイル

構成ファイル Installer-Servicesおよびパッケージのインストール Installer-No Servicesおよびtarボールのインストール
DataStax Enterprise構成ファイル
byoh-env.sh /etc/dse/byoh-env.sh install_location/bin/byoh-env.sh
dse.yaml /etc/dse/dse.yaml install_location/resources/dse/conf/dse.yaml
logback.xml /etc/dse/cassandra/logback.xml install_location/resources/logback.xml
spark-env.sh /etc/dse/spark/spark-env.sh install_location/resources/spark/conf/spark-env.sh
spark-defaults.conf /etc/dse/spark/spark-defaults.conf install_location/resources/spark/conf/spark-defaults.conf
Cassandraの構成ファイル
cassandra.yaml /etc/cassandra/cassandra.yaml install_location/conf/cassandra.yaml
cassandra.in.sh /usr/share/cassandra/cassandra.in.sh install_location/bin/cassandra.in.sh
cassandra-env.sh /etc/cassandra/cassandra-env.sh install_location/conf/cassandra-env.sh
cassandra-rackdc.properties /etc/cassandra/cassandra-rackdc.properties install_location/conf/cassandra-rackdc.properties
cassandra-topology.properties /etc/cassandra/cassandra-topology.properties install_location/conf/cassandra-topology.properties
Tomcatサーバーの構成ファイル
server.xml /etc/dse/resources/tomcat/conf/server.xml /etc/dse/tomcat/conf/server.xml
Apache Cassandraのメジャー・リリースを含むアップグレードには、SSTableのアップグレードが必要です。
  • DataStax Enterprise 5.1はCassandra 3.11を使用します。
  • DataStax Enterprise 5.0はCassandra 3.0を使用します。
  • DataStax Enterprise 4.7~4.8はCassandra 2.1を使用します。
  • DataStax Enterprise 4.0~4.6はCassandra 2.0を使用します。