OpsCenterでのDSE Graphのバックアップと復元

OpsCenter Backup Service(OpsCenterバックアップ・サービス)を使用してDSE Graphをバックアップおよび復元するためのガイドライン。DataStaxでは、OpsCenter 6.5にアップグレードしてDSE Graphの簡素化されたバックアップおよび復元機能を利用することをお勧めしています。

OpsCenter Backup Service(OpsCenterバックアップ・サービス)を使用してDSE Graphをバックアップおよび復元するには、以下の手順に従います。従う手順は以下の要素によって異なります。
  • DSEとOpsCenterのバージョン。
  • 復元操作の種類(同じクラスターへの復元または別のクラスターへの複製データの復元)。
  • グラフが削除されているかどうか。

手順の実行順序は、DSE Graphのガイドラインの表にまとめられています。

DataStaxでは、OpsCenter 6.5以降にアップグレードして、改善され、簡素化されたDSE Graphのバックアップおよび復元機能を利用することをお勧めしています。たとえば、DSE Graphバージョン5.xのバックアップがOpsCenterバージョン6.5.xで作成された場合、バージョン5.xはDSE 6.xで復元できます。graph_name_pvtテーブルは、DSEバージョン6.0以降では削除されています。DSE 5.1.xグラフを復元する際、_pvtテーブルはOpsCenter 6.5以降によって復元プロセス中に削除されます。DSE 5.1.xからDSE 6.0にグラフのバックアップを復元するには、バックアップをOpsCenter 6.5で作成する必要があります。

以下のガイドラインに示されているように、OpsCenterの最新バージョン(6.5以降)を使用する場合は、バックアップの復元に必要な手順が少なくなります。

1. DSE Graphのバックアップおよび復元 ガイドライン
OpsCenterバージョン DSEバージョン 操作 手順
6.7.x 5.1.x、6.0.x、6.7.x 同じクラスターへのバックアップと復元 12
6.7.x 5.1.x、6.0.x、6.7.x 異なるクラスターへのバックアップと復元(複製 127
6.5.x 5.0.x、5.1.x、6.0.x 同じクラスターへのバックアップと復元 12
6.5.x 5.0.x、5.1.x、6.0.x 異なるクラスターへのバックアップと復元(複製 127
6.1.x 5.0.x、5.1.x 同じクラスター、手動で削除されたグラフは関与しない 126
6.1.x 5.0.x、5.1.x 同じクラスター、手動で削除されたグラフ(グラフは再作成済み) 31256
6.1.x 5.0.x、5.1.x 異なるクラスターへのバックアップと復元(複製) 412567

手順

  1. OpsCenterで、DSE Graphのバックアップを作成します。アドホック・バックアップを実行するか、1回限りのスケジュールされたバックアップを作成するか、定期的にスケジュールされたバックアップを設定します。
    注: 6.0より前のDSEバージョン(5.0.xまたは5.1.x)に対してDSE Graphのバックアップが6.5より前のOpsCenterバージョン(6.0.xまたは6.1.x)で作成された場合、OpsCenterはそのレガシー・バックアップをDSE 6.0に復元できません。必要なデータが古いバックアップ・スキーマに存在しないためです。この場合は、OpsCenter 6.5にアップグレードしてOpsCenter 6.5でDSE 5.xグラフのバックアップを作成してください。
  2. バックアップは必要に応じて同じクラスターまたは異なる(複製)クラスターに復元します。「クラスターの復元」および「クラスター・データの複製」を参照してください。
    注: DSE 6.0.0~6.0.4については、[Use sstableloader]を選択しないでDSE Graphをバックアップする場合、すべてのデータを使用できるように、DSEを再起動する必要があります。
  3. (OpsCenter 6.1.xおよび6.0.xのみ)DataStax Studioを使用して、graph_name_pvtキースペースを手動で作成します。
    CREATE KEYSPACE "<graph_name_pvt>" WITH replication = {'class': 'NetworkTopologyStrategy', ‘originalcluster’: '1'}  AND durable_writes = true;
    originalclusterは元のデータセンター名に置き換えます。
    注: graph_nameキースペースとgraph_name_systemキースペースは既に存在するため、graph_name_pvtキースペースのみを作成する必要があります。
  4. (OpsCenter 6.1.xおよび6.0.xの複製の復元のみ)DataStax Studioを使用して3つのグラフ・キースペースを作成します。
    CREATE KEYSPACE "<graph_name>" WITH replication = {'class': 'NetworkTopologyStrategy', 'restorecluster': '1'}  AND durable_writes = true;
    CREATE KEYSPACE "<graph_name_system>” WITH replication = {'class': 'NetworkTopologyStrategy', 'restorecluster': '1'}  AND durable_writes = true;
    CREATE KEYSPACE "<graph_name_pvt>" WITH replication = {'class': 'NetworkTopologyStrategy', 'restorecluster': '1'}  AND durable_writes = true;

    <graph_name>はグラフの名前に置き換え、restoreclusterは新しいデータセンター名に置き換えます。別のクラスターに複製する場合は、キースペースを手動で作成する必要があります。そうしないと、OpsCenterの復元とバックアップによって、ソース・クラスターのデータセンターの指定でこれらのキースペースが作成され、グラフのデータがコピーされなくなります。

  5. (OpsCenter 6.1.xおよび6.0.xのみ)DataStax Studioを使用して、dse_system.shared_dataレコードを挿入します。
    INSERT INTO dse_system.shared_data (
    dataspace, 
    valid_until, 
    namespace, 
    Name,
     last_updated, 
    Json,
     type, 
    written_on) 
    VALUES
     ('Cluster',
    13814000-1dd2-11b2-0000-000000000000, 
    'system', 
    'DSE_GRAPH_QUICKSTART', now(),
    0x1f8b0800000000000000abe65250504a2e4a4d2c494d5152b0523034b1b0b0343036b030d13335353600031d909ae292c492d2629012259fccb25425ae5a00e2fb48b33b000000,
     'json', 
    now()) ;

    ソース・クラスターから取得した値を持つデスティネーション・クラスターのdse_system.shared_dataテーブルに新しいレコードを挿入します。元のソースDSEクラスターからselect * from dse_system.shared_dataを実行します。ソースDSE Graphクラスターからdataspacevalid_untilnamespace、およびNameの各フィールドの値を取得し、デスティネーション・クラスターの対応する上記の文の値に値を置換します。

  6. (OpsCenter 6.1.xおよび6.0.xのみ)グラフが単一の頂点ラベルに対して複数の検索インデックスを含んでいるか、頂点ラベルに対して1つの検索インデックスと複数のマテリアライズド・ビューを含んでいる場合は、グラフのインデックスとマテリアライズド・ビューを手動で再作成する必要があります。DataStax Studioを使用して、元のソース・クラスターにインデックス(検索、マテリアライズド・ビュー)を手動で再作成します。「インデックス・スキーマの追加」を参照してください。
  7. (該当する場合は、複製されたクラスターに対するテーブルのガイドラインを参照してください)。デスティネーション(ターゲット)クラスター・キースペースのトポロジーが、ソース・クラスター・キースペースのトポロジーと同じであることを確認してください。