構成プロファイルの使用
DataStax Enterpriseクラスターの構成ドリフトを防ぐには、必要な構成プロファイルを定義します。構成プロファイルにより、クラスター、データ・センター、またはノードのレベルで構成を統一することができます。
DataStax Enterprise(DSE)の構成方法を指定するには、構成プロファイルを定義します。構成プロファイルにより、クラスター、データ・センター、またはノードのレベルで構成を統一することができます。
構成プロファイルでは、一貫した構成設定を定義して一元管理できるため、構成ドリフトを避けることができます。構成ドリフトは、変更が自動ではなく手動で行われ、変更の適用に整合性が欠けていると、徐々に発生します。構成ドリフトは、可用性の向上と障害回復における失敗の一因となります。Lifecycle Managerの外で構成が変更された場合(非推奨)、LCM内で構成ジョブを実行すると、ジョブ・ターゲットの構成が上書きされ、クラスター、データ・センター、およびノードは、適用された構成プロファイルに従って実行されます。
継承と優先順位
構成プロファイルは、クラスター・トポロジー内でインテリジェントに継承されます。構成プロファイルの継承と優先順位により、クラスター・レベルの構成プロファイルからできるだけ多くの設定を継承することでクラスターの整合性が保たれ、その一方で、下位のより詳細なデータ・センター・レベルとノード・レベルでは、構成プロファイル内の優先順位が上位の設定とは異なる詳細設定のみを指定できるという柔軟性も確保されます。
たとえば、データ・センター・レベルまたはノード・レベルで構成プロファイルが明示的に指定されていない場合、クラスター・レベルから構成プロファイルが継承されます。クラスター・トポロジー・モデルを作成する場合、定義済みの構成プロファイルをクラスター、データ・センター、またはノードのレベルで適用できます。ノード・レベルの構成プロファイルは、データ・センター・レベルまたはクラスター・レベルのプロファイルよりも優先されます。データ・センター内のワークロード・ノード・タイプの要件を反映するように構成プロファイルを定義してください。
- G1ガーベージ・コレクター(g1gc)
- 最大ヒープ・サイズ16 GB
- デフォルトのコミット・ログ・ディレクトリー/var/lib/cassandra/commitlogを使用
- DC1には独自の構成プロファイルがないため、そのクラスターから構成プロファイルを継承します。
- DC2にはデータ・センター・レベルで定義された構成プロファイルがあり、最大ヒープ・サイズ32 GBと、コミット・ログ・ディレクトリー/cassandra_data/commitlogが指定されています。
構成ジョブが実行されると、各データ・センターの構成は次の表に示すようになります。
DC1はクラスターからすべての設定を継承します。これは、データ・センター・レベルで何も指定されていないためです。一方、DC2は32 GBの最大ヒープ・サイズと/cassandra_data/commitlogコミット・ログ・ディレクトリーを使用します。これは、データ・センターの構成プロファイルがクラスター構成よりも優先されるためです。
クラスター | DC1 | DC2 | |
---|---|---|---|
ガーベージ・コレクター | g1gc | g1gc | g1gc |
最大ヒープ・サイズ | 16 GB | 16 GB | 32 GB |
コミット・ログ・ディレクトリー | /var/lib/cassandra/commitlog | /var/lib/cassandra/commitlog | /cassandra_data/commitlog |
詳細な手順については、「構成プロファイルの管理」を参照してください。